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そう。この人と私は何か違う。根本的に何がと訊かれると困るけど…。それだけは分かる。訝しげに私を見下ろすジェイドに睨みつけるように見る。いきなり”違う”と言われても困るだろうけど。
「違う…ですか」
ぽつりを呟いた後、先程まで訝しげに私を見ていたのに今度は何か楽しそうに笑みを浮かべる。それで?と、問われ、ああ、はいと返事をする。
「…上手く説明できないんだけど。何か大きな力を持ってる…う~ん、これは私の”感覚”で言ってるだけなんだけど。とにかく、私にはない力を持ってるってことだけは分かる」
やっぱり上手く説明できなくて、左手の人差し指を唇に当てる。
「大きな力…音素のことですか?」
「ふぉにむ?何それ?」
何処かで聞いたことあるような…何かの授業でだったかな?私はその聞いた覚えの言葉に疑問符を浮かべ、きょとんと首を傾げる。
「音素を知らない?この世界では誰でも持っているものですよ?」
「知らん」
ジェイドの言葉に私はきっぱりと答える。私があまりにもきっぱり素早く答えたものだからジェイドは目を丸くした。ずれてもいない眼鏡をくいっと直す。
「…どうやら本当にこの世界の人間ではないようですね」
「そう言ってるし」
眼鏡から手を放すとそのまま胸の前で腕を組んで一人納得する。一人納得するジェイドに即座に突っ込む私。