03 蒼を纏い日々綴る
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「勝負!!」
間合いを詰めて一気に刀を引き抜く。私の薙ぎ払った刀をジェイドは槍で防ぎ、前回と同様に力で押して体勢を崩させようとした。けど、そんなこと分かりきっている私は私ごと刀を押す力に逆らわず、そのまましゃがみ込み足を払う。
「―っ!?」
まさか足払いがくるとは思わなかったのか、避けはしたものの驚いてはいるようだ。ジェイドは面白そうに笑みを浮かべて今度は向こうが仕掛けてくる。目にも留まらぬ速さで槍を突いてくる。力では勝てない。んっじゃ!
「瞬迅槍!」
「紫幻―初めの式、霧幻」
葛の葉の刃の先を下にして縦に構える。何かあるのかとジェイドは顔を顰めたけど、攻撃の手を止めない。
「えっ!?」
外野から驚愕の声が上がる。それは、私が消えたから。実際は消えたのではないけど、消えたように見せかけて相手を欺く技。瞬時にジェイドの背後に回り首筋に刃を尽きるける。
「…あ~やっぱ、勝てないか」
溜息混じりに私が言うと周りは「何でだ?」と少しざわつき始める。
「相打ちですか…思っていた以上ですね」
そう結果は相打ち。私の刃はジェイドの首筋に。でもジェイドの槍も私の腹部に突きつけられていた。私が背後に回ったのを読んだのだろう、突き出した槍を回転させて前を向いたまま背後の私に攻撃を加えたのだ。
「す、すげぇ」
「あのカーティス大佐と相打ち?」
ジェイドは槍を消し、私は葛の葉を鞘に戻すと、この擬似戦闘を見ていた団員たちは各々歓声を上げる。
「さすが紫鶴だ。俺が見込んだことだけはある」
「ぎゃっ!?」