03 蒼を纏い日々綴る
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「これより実技訓練を行う。なお、本日より第三師団に所属になった紫鶴・葛城にも加わってもらう」
ジェイドの横に立たされ、紹介される。何人かは挨拶回りのときに見た顔があった。
ジェイドの言葉に皆が皆、いきなりの私の参加に動揺したのかざわつき始めた。気持ちは分からなくもない。だって、何処の馬の骨とも分からない小娘が入隊初日に他の者たちと実技訓練をするのだ。
「カーティス大佐。お言葉ですが、いきなりは無理なのでは?」
一人の兵士が手を上げてそう言った。誰もが思ったことを躊躇することなく発言する。
「彼女の腕は私が保証する。紫鶴、いいですね?」
私のほうをちらりと見る。要は宮殿での"続き"ってことだ。
「百聞は一見に如かず…その方が早いかと」
腰に携えていた葛の葉に手を掛ける。前回のような油断も躊躇いもない…ジェイドの実力は私以上なのは分かっている。ただ、本気で相手をするのみ。既に戦闘態勢に入った私とジェイドにそれを見ている全員が息を呑む。きっと、私に対して「無謀な奴」って思ってるんだろうなぁ。でも今の私には目の前で槍を構えているジェイドしか見えていない。いつ見てもあのコンタミネーションは良く分からないし、驚かされる。
「いつでもいいですよ」
その余裕で満ちた鼻をへし折ってやりたい。無理だろうけど…。
「いざ、尋常に…」
柄に手を掛け、刀は抜かぬまま飛び出す。前回と同じ、でも勝負に『絶対』はない。