03 蒼を纏い日々綴る
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私が首を横に振って断ると、「どうしてです?」と聞いてくる。確かにその申し出は嬉しくて心強いものだけど…
「ありがとうございます。でも結局、依怙贔屓は変わらなくなっちゃいます。だから私一人でも大丈夫ですよ」
私の言葉にアスランは「あっ」と声を上げ、書類を手にしていない方の手で頭を掻く。
「…そうですね。もし困ったことや何かあったらいつでも言ってください。微力ながら力になれると思いますから」
「フリングス少将…」
優しく微笑むアスラン。私もそれに釣られるかのように微笑んだ。オールドラントに来てからいろんな人に助けられているなぁ…異世界から来た私を不審者扱いもせず、こうしてここでの生活をさせてくれる。私からは何も返して上げれないのに…。
「少将の爪の垢をどこかの大佐にも飲ませてやりたいですね」
「はははっ…カーティス大佐は頼りになる方ですよ」
そう言うアスランに溜息を付きならが言えば、空笑いで返ってきた。頼りになるねぇ…ならないとは言わないけど。一か月も一緒に住んでるけど、未だに良く分かんないんでよね。
「じゃあ、私はこれで行きますね」
「はい。気に掛けてくださってありがとうございます」
片手を上げて廊下を歩き出したアスランに軽く会釈をする。
いい人っていうのが滲み出ている人だなぁ…今まで私の側にはいなかったタイプだ。うんうん、どこかの大佐もあんなんだったらいいのに…陛下も違う意味で。
「ほほぅ~。一体どこの大佐でしょうね、それは?」
後ろから声。ぎくりと音がしたんじゃないかと思うくらい両肩を竦める。