09 蒼炎舞う
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「紫鶴」
先程の場所から少し離れた所で野宿をする事になり、気を失っていたティアも直ぐに目を覚ました。ガイが作ってくれた軽い夕食を食べて一休みしているとルークが声を掛けてきた。
「んっ?どうしたの?」
まだ不安げな表情を浮かべるルーク。目をキョロキョロと動かしているのはやっぱりまだ戸惑いは消えていない証拠だ。
「…いや、その……さっきは、悪かった」
言葉を濁しながら謝る。謝り慣れてないのか少しどもりながらだけど。ただの我が儘お坊ちゃんかと思ってたけど意外と優しいとこあるんだね。
「気にしなくていいよ。これは私の仕事だもん」
「でも!……お前もたくさん人殺してるのか?」
手をヒラヒラさせて笑いながら言えばルークは躊躇いながら訊いてきた。ガイから少し聞いたけど幼い頃に誘拐されて以来、家から出たことがないと。外の世界を知らないから当然人の死に触れたこともないという。だからなのか、そういったことに敏感らしい。
「軍人だからね…二年前に軍に入ってから、かなりの人を殺してるよ」
これが日本、いや地球なら死刑が即確定するくらいの罪なんだろうな。
「辛いと思うこともあるけど……こんな事でしか、私は恩を返せないから」
私がこの二年間で受けた恩はきっと一生掛かっても返せないと思う。それだけの恩を三人から貰ったんだ。幸せをたくさん貰った。
「ルークはルークの思うようにするといいよ」
立ってないで座りなよってルークの手を引けば「引っ張んなよ」ってちょっとだけ調子を取り戻したように言い座る。
「紫鶴」
また名前を呼ばれれば、いつの間にかジェイドらも側に来ていた。どうやらみんなルークが心配だったみたいだね。ジェイドも何だかんだで人が良いとこもあるしね。そのジェイドは私の前に腰を下ろす。