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私を見下ろすジェイドに私は眉を寄せる。この部屋の中、私とジェイドの二人…まだ名前しか知らないこの人と二人きりというのが何か息苦しい。
「…ここはシルバーナ大陸にあるケテルブルクという街です」
「しる…?けてる…日本じゃない…ちょ、と、待って」
聞いたこともない大陸名に街の名前に混乱する。
顔を下に俯かせ、左手を再び頭に置き、右手はちょっと待てと前に出す。
「ニホン?」
私が零した”日本”という言葉を眉根を寄せながら復唱する。彼が怪訝そうな表情で私を見下ろす中、私は正直認めたくない、信じたくない、確信の持てない考えが浮かんでいた。
「信じたくないけど…異世界、パラレルワールドってやつなの…かな?」
「どういうことですか?」
口元に手を置き直し、浮かんだ嘘じみたことを言うと、ジェイドは首を傾げる。私は口から手を放して、溜息を一つ付いてジェイドを見上げる。
「私の憶測だけど…違う世界にトリップってやつ?しちゃったみたいだね」
苦笑いを浮かべて現実味のないことを言えば、ジェイドは目を細めて私を見る。まるで不可解なものを見るような表情だった。まぁ、分からないでもないけど。私だって信じたくないし。
「……」
黙ったまま何も言わないジェイド。さすがにずっと黙っていられると…こっちも対応に困るんだけど。
「ジェイド、さん?」
「…どうして、そう思ったのですか?」
先程より少し声音を低くする。
「まずは私がいたのは日本って国でケテル何とかでも雪山でもないし…たぶん私とあなたは違う」