Dear Your Birthday
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「真咲。どうかしましたか?」
掛けられた声でナイフとフォークを動かす手が止まっていたことに気付く。先ほどと同じ言葉なのに声色は違う。手元から正面に座るジェイドに顔を向ければ心配そうな表情を浮かべていた。普段ならそんな顔しないこの人にそうさせたのは私だ。
「……いえ。こんな幸せでいいのかなって思ってしまって」
私なんかが、と。綺麗な服を着て、美味しいものを食べて、色とりどりの花束をもらって祝ってもらえて。何度でも言ってしまう、こんな私なんかを好きになってもらえて本当にいいのかなと、これは夢ではないのかとどうしても思ってしまうのだ。
「真咲」
ジェイドは私の脇に片膝を着いてそっと手を取り、優しく撫でる。柔らかく微笑んだ後、私の手を取ったまま立ち上がらせる。
「私はあなたがこの世界に来てくれたことを、私と出会ってくれたことを感謝しますよ」
「ジェイドさん」
私の手を自身の唇を落とし、空いている手で私の頬を触れる。
「まぁ、私はあなたを手放す気はありません。ですから私の幸せはあなたの手にかかっています」
んっ?今、何かすごく良い言葉を言われた気がしたけど、怖い言葉にも聞こえた気がする。返す言葉に困って彼を見上げれば、有無を言わせないような笑みを浮かべている。
「何度も聞きますけど本当に私でいいんですか?」
「何度も言ったでしょう?あなたがいいんです」
困った人だ。ああ、本当に困った人だ。上手く言葉が出てこないし、ジェイドの顔も見てられなくて自分の顔を隠すように彼に抱き着く。
「おやおや珍しく積極的ですねぇ」
「そそそそそういう訳じゃ…」
しまったと思った時にはもう遅い。腰と頬に手を置かれて、そのまま唇を塞がれてしまう。抵抗するだけ無駄なので大人しく受け入れれば、気をよくしたのかキスの角度が変わりより深くなる。
「改めまして、お誕生日おめでとうございます」
この幸せはきっと来年まで続く。そのまた来年もその先も。そう願って、そっと彼の胸に顔をうずめた。
Dear Your Birthday