ご奉仕いたしましょ!
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「いつか仕返してやる」
渡されたそれを手にして私はぼそりと呟いた。
「用意は出来ましたか?」
「……はい」
私がそこにいけば彼は満面の笑みで迎え入れた。私の顔は酷くひきつっていたに違いない。まさかこんな恰好をする日が来るとは思いもしなかった。穴があったら入りたい。100メートルある穴でもいい、あるのなら入りたいほど恥ずかしい。
「よく似合ってますよ」
「……全くを以て嬉しくないです」
語尾にハートマークが付いてるんじゃないかってくらい嬉しそう。私としてはこの年でこんな服を着せられるとは欠片も思いもしなかった。着替えてこの部屋に来るまでの周りの視線……痛い以外の言葉が見つからない。
「仕方がないでしょう?あなたが負けたのがいけなかったのですから」
「あれはジェイドさんとアニスが私を嵌めたんじゃないですか!!」
思い出しただけでも腹立たしい。二人の笑みを見たときからイヤな予感はしていた。そのときに気付けばよかったんだ。だって、カードゲームなら大丈夫って思ったんだもん。ルークには勝てるって。腹黒コンビが手を組んで仕掛けてきたら勝てるわけがない。
「結果は結果です。今日一日よろくしお願いしますよ」
「……はい」
何故こうなったのか。昨日の夜、時間潰しに始めたトランプが間違いだった。折角だから何か賭けようということになった。この際、何にでも顔に出るルークが嫌がり、みんなもルークが負けると思っていた。そんな中、こっそりやり取りしていたのはジェイドとアニス。たぶん謝礼付きを条件にでもして手を組んだのだろう。
「何からすればいいんですか?」
賭けは負けた人は勝った人の言うことを聞くこと。タッグを組んだ二人に負けた私に言ったのは『一日メイド服を着てジェイドに奉仕すること』だった。膝と手をついて打ち拉がれる私に他のみんなが同情したのは言うまでもない。
「……足りませんねぇ」
「はい?」
何が足らないと言うのだろう。一晩で支給された紺色の膝上のメイド服とフリルのエプロンとカチューシャを身につけている。用意したのはジェイドだ。その本人が何を足らないというのか。
「これ以上、何がいるんですか?」
一刻も早くこの状態から解放されたいのだから勘弁して欲しい。私はおもちゃじゃないっていうのに、まったく。