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「真咲」
愛しき人の名を呼び、ジェイドは少しだけ彼女を抱く力を強める。頬を寄せらせたことがまだ恥ずかしいのか、真咲のその頬はほんのり赤らめていた。
「夜になるとよく星を見てますが、そんなに星が好きなのですか?」
「前にも、言ったと思いますが…私の住んでいたとこではあまり星は見えなかったので。見てる間は…心が落ち着くんです」
ジェイドの腕の中で再び歌い始める真咲。彼女の世界の歌のため、ジェイドには何を歌っているのか分からない。いつもより短い歌に「何の歌です?」と訊けば、真咲は「キラキラ星ですよ~」と答えた。今度は別の国の言葉だと、違う歌詞の同じ歌を歌い始めた。けして美人の類ではない真咲だが、歌っているときの彼女は綺麗だとジェイドは思う。自分が数多もの命を奪い続け、償っても償いきれないほどの罪を犯した汚れた自分だから…誰よりも人を思いやれる真咲は汚れなき純白に見える。それが綺麗で目が離せない。
「…ジェイドさん」
歌い終えた真咲に名を呼ばれ、彼女を抱く手を離し自身の方へ向ける。
「…えっと、その」
視線を逸らす真咲に「こちらを見てください」とジェイドが言えば、真咲は恥ずかしそうに手を胸元でモジモジさせながら視線を戻す。
「あのね…」
と切り出すと同時にジェイドの軍服を引いてその拍子に頭を下げたジェイドの頬に小さなリップ音とともに自身の唇を落とす。
「は、離さないで下さいね?」
そう言って顔を真っ赤にさせた真咲にジェイドも彼女の額に唇を落とす。
「あなたが嫌がっても離しませんよ…この先ずっと」
真咲の細い体を抱き締めれば、彼女もそれに答えるように抱きしめ返す。誰も知らない二人だけの世界。
空の星に愛という名の祈りを捧げた
09.01.30