愛しき貴女に安らぎを願う
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「ど、して?」
「あなたがやっと頼ってくれたからですよ」
私が嬉しいと言った理由が分からないと涙声で問う彼女にその答えを言葉にする。ただ嬉しさから隠すことが出来なかった緩んだ顔を見せないようにして。
「あなたは何でも我慢をしますからね。涙を見せても頼ろうとはしない」
真咲がオールドラントに現れてから彼女の涙は何度も見てきた。ルークらの前で泣くことは少ないが私の前ではその涙を見せる。もしかすると私が泣かせているのかもしれないが。
「あ、えっと……そう言えば、みんなは?」
照れているのか気恥ずかしいのか頬を少し赤く染め、分かりやすいほどのあからさまな話の変え方をする真咲。にしては様子もどこかおかしい……落ち着きがないというか。
「……みなさんでしたら船室で先に休んでますよ。あなたはよく眠っていたので起こさず、私が見ていることにしました」
「す、すみません!」
人前で珍しく眠っているということはよほど疲れていることだろうとではこのまま寝かせておこう。動かそうとして起きてしまったら可哀想だ皆で決めた。
「気にしなくてもいいですよ。元々、艦橋に残っているつもりでしたから」
真咲のことだ。みんなが部屋へと戻っているのに私一人が彼女のために残っていることを気にしているに違いない。そう言って一度操舵席に戻ろうと真咲から離れれば彼女は予想外の行動に出た。
「…っ!もう少し、だけ…」
手を離した瞬間……真咲から抱きついてきた。が、すぐに私を突き飛ばして見上げた彼女は目を見開いて驚いていた。私も同じ様な表情をしていただろう。
「ごめんなさい!」
私が何かを言う前に真咲は艦橋を飛び出した。今にも泣きそうな顔で……それは何故?