愛しき貴女に安らぎを願う
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「真咲?」
いつもと様子がおかしい。彼女が私に抱きいてくるなんて。よくルークやアニスには抱きついているが……それとは明らかに違う。真咲が見た夢の内容がよほど恐ろしいものだったのか震える体は今にも壊れてしまうのでないかと思ってしまう。
「……っ」
震え続ける真咲の体を抱く力を少しだけ強め優しく、壊れ物を扱うように……そっと抱き締める。とくんとくん、と彼女の心音が体を通じて聞こえてくる。生きている、生きていてくれている。もう、アクゼリュス崩落のときのような真咲の姿は見たくない。
「ごめんなさい」
何に対しての謝罪だ?泣いたことか?それともまた迷惑を掛けたと思っているか。真咲から聞きたいのは謝罪の言葉じゃない。もっと頼って欲しいと思うのはエゴだろうか?甘えて欲しいのだ。真咲への想いに気付き日々募る度に思う……私の側を離れないで欲しいと。
「大丈夫ですよ」
もう少し抱く力を強め、彼女の耳に触れるか触れないかの距離で囁く。
「それでディストに捕まっていたとき、何か怯えていたのですか」
ディストの譜業兵器に捕らえられたとき彼女は怯えていた。直ぐにでもその場から逃げたしたいはずだ。真咲は小さく頷いて私から体を離す。
「ごめんな……」
「謝らなくてもいいですよ」
少し体を離したものの私の腕を掴んだまま離れられない。もう一度謝ろうとする真咲の後頭部に手を置いて再び抱き寄せる。
「嬉しいんですから」
ゆっくりと頭を撫でてやる。つい本音が出てしまったがそれは本当なのなのだから仕方ない。たまたまその場にいたからでも彼女の事情を知る数少ない人間からでもいい。真咲が私を頼ってくれたのだから。