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■星空を見上げて■
「うぅ~さすがに夜は寒いなぁ」
手を擦りながら一人、皆と離れた場所に立つのは黒髪の女性、真咲だ。時間はもう日を跨ぎ、何か活動するには遅すぎる時間だ。ふと目が覚めてしまい何度も寝返りを打っても眠ることが出来ず、皆を起こさないように、そっと起き上がり足音をたてないように離れた。その時本日の見張り当番のジェイドの姿は見えなかったがあえて気にしないことにした。
「ーー~♪」
小さな声で立ったまま歌い始める。大きな声で歌えば皆を起こしてしまうし、かと言って眠れない中ただぼーっと立っているのもつまらない。
歌うことが好きで、ここに来てからは当たり前になっているからか一人になったりすると口ずさむ事が多くなった。空には譜石とともに満点星が浮かんでいる。でもそれを見ることが出来るのは左目だけで、左同様に開いている右目は闇が映っているたけだった。もう右目が見えないことには慣れた。けどまだこの事をメンバーは気にして、必要以上に気を使うことが多い。気にして欲しくなくて日常の生活にも戦闘にも支障がないとアピールするように機敏に動けばそれは余計に心配を掛けるだけだった。
「そんな格好では風邪を引きますよ」
その声とともに背中から抱き締められる。冷えた体は抱き締められた背中に温もりを感じた。聞き間違うことのない愛しい人の声。後ろから回された腕にそっと触れる。
「温かいですよ?ジェイドさん」
「今は、でしょう?かなり冷えてますよ」
ゆっくりと首だけ振り返れば、困ったような笑みを浮かべるジェイドの姿。そのまま真咲の左頬にジェイドは自身の頬をすり寄せる。冷たくなった真咲の頬に熱が帯びる。
「眠れないのですか?」
「何か目が覚めちゃって」
首を前に戻し、再び夜空を見上げる。ジェイドも何も言わずに同じ様に空を見上げた。
「…見回りから戻ってみれば、あなたの姿がなかったので捜しましたよ?」
「…す、スミマセン。ね、寝付けなくて、あまりゴロゴロと寝返り打つとみんなを起こしちゃいそうだったので」
だったら一度起きて眠くなるまでフラフラしてようかと思ったと言えば、仕方のない人ですとやんわりと諫められてしまった。勝手にいなくなったのは自分だから何も言えないが、誰にも見られずに二人きりになれることも少しだけ真咲は期待していた。でもその事は口にしない。すればジェイドが何を言うか何をするか分からないから。滅多にない機会とはいえこんな恥ずかしいことを口になんて出来なかった。
「うぅ~さすがに夜は寒いなぁ」
手を擦りながら一人、皆と離れた場所に立つのは黒髪の女性、真咲だ。時間はもう日を跨ぎ、何か活動するには遅すぎる時間だ。ふと目が覚めてしまい何度も寝返りを打っても眠ることが出来ず、皆を起こさないように、そっと起き上がり足音をたてないように離れた。その時本日の見張り当番のジェイドの姿は見えなかったがあえて気にしないことにした。
「ーー~♪」
小さな声で立ったまま歌い始める。大きな声で歌えば皆を起こしてしまうし、かと言って眠れない中ただぼーっと立っているのもつまらない。
歌うことが好きで、ここに来てからは当たり前になっているからか一人になったりすると口ずさむ事が多くなった。空には譜石とともに満点星が浮かんでいる。でもそれを見ることが出来るのは左目だけで、左同様に開いている右目は闇が映っているたけだった。もう右目が見えないことには慣れた。けどまだこの事をメンバーは気にして、必要以上に気を使うことが多い。気にして欲しくなくて日常の生活にも戦闘にも支障がないとアピールするように機敏に動けばそれは余計に心配を掛けるだけだった。
「そんな格好では風邪を引きますよ」
その声とともに背中から抱き締められる。冷えた体は抱き締められた背中に温もりを感じた。聞き間違うことのない愛しい人の声。後ろから回された腕にそっと触れる。
「温かいですよ?ジェイドさん」
「今は、でしょう?かなり冷えてますよ」
ゆっくりと首だけ振り返れば、困ったような笑みを浮かべるジェイドの姿。そのまま真咲の左頬にジェイドは自身の頬をすり寄せる。冷たくなった真咲の頬に熱が帯びる。
「眠れないのですか?」
「何か目が覚めちゃって」
首を前に戻し、再び夜空を見上げる。ジェイドも何も言わずに同じ様に空を見上げた。
「…見回りから戻ってみれば、あなたの姿がなかったので捜しましたよ?」
「…す、スミマセン。ね、寝付けなくて、あまりゴロゴロと寝返り打つとみんなを起こしちゃいそうだったので」
だったら一度起きて眠くなるまでフラフラしてようかと思ったと言えば、仕方のない人ですとやんわりと諫められてしまった。勝手にいなくなったのは自分だから何も言えないが、誰にも見られずに二人きりになれることも少しだけ真咲は期待していた。でもその事は口にしない。すればジェイドが何を言うか何をするか分からないから。滅多にない機会とはいえこんな恥ずかしいことを口になんて出来なかった。