肝試しより怖いもの?
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「そろそろいいですかね………次はナタリアとガイですかぁ!どうせ脅かし方も知らないでしょうから怖くなんて全然ないでしょうねぇ!」
「そんなことありませんわ!!」
「だーっ!ナタリア!挑発に乗るな!」
ピタッと立ち止まりわざとらしくジェイドが大声を出せば案の定、ナタリアは物陰から姿を現す。しかもガイまで現れた。ナタリアは一応、何か衣装を纏っているが脅かすにはどう見ても不似合いだ。白いワンピースに麦わら帽子……その姿でどう脅かそうとしているのか想像もつかない。
「脅かし役がツッコミ入れるなーっ!」
「ぐはっ!」
意味不明な姿のナタリアの隣に現れたガイの横っ面に雪姫はハリセンで叩く。ルークのときのように頭ではなく左頬に、見事にクリーンヒットで。叩かれたガイは予想もしていなかった攻撃に廊下に転げる。
「……雪姫?」
「ガイもナタリアも0点!脅し役が簡単に姿現してどうするの!」
手中のハリセンをビシッと突き出し説教を始める。普段の雪姫とは思えてない言動にナタリアも廊下に倒れ込むガイは目を丸くしていた。
「雪姫、ですわよね?」
「今日の彼女は厳しいですよ」
未だ信じられないと言ったように首を傾げる。ジェイドに至ってはいつもより楽しそうだ。
「やるなら徹底的にやる」
「あ、ああ……すまない」
雪姫の勢いに気圧され思わず謝ってしまうガイ。普段の彼女からは考えられないその態度に動揺を隠せないでいた。
「罰としてガイは宿に帰ったら正座ね♪」
「へっ?」
「素直に言うことを聞いた方がいいですよぅ?今日の雪姫のは特に」
これでもかって満面の笑みを浮かべる雪姫。何をいきなりと目をぱちくりさせるガイ。そのガイの肩にぽんっと手を置くジェイド。ナタリアはただそれを意味が分からないとただただ首を傾げるだけ。
「じゃあ、次行きましょうか」
「そうですね。次が本命のイオン様です。気を付けましょう」
唖然としたままの二人をよそに雪姫とジェイドは出口のある一階への階段を下っていった。その夜、ガイは本当に二時間、正座をさせられたのは余談である。