肝試しより怖いもの?
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「バカップルだから」
「だっ!」
「アニス!あ、ありえないわ!」
ふぅ~と肩を竦めるアニスの言葉に二人は顔を真っ赤にする。それには二人以外の一同はうんうんと頷く。
「時間ももったいないことですし、これでいいのでは?」
このままだと日が暮れてしまいますよ。と言うジェイドの言葉に顔を赤くしたままのルークとティアは仕方ないと了承した。
「くじの結果、最初はルークとティアだね」
「三十分たったら入ればいいんだな?」
ルークとティア……とミュウを残して全員が屋敷の中に入った。初めにガイとナタリアが隠れ、次にアニスとイオンが隠れた。雪姫とジェイドは出口の裏口付近で脅かすための支度をし始めた。
「さあどうしましょか?」
「うーん……あ、私これにします」
どうやって驚かすか。適当に漁って持ってきた衣装を広げる。白い見慣れない衣装にジェイドは首を傾げたが「ちょっと着替えてきます」と雪姫は隣の部屋へと消えていった。
「雪姫……その衣装は?」
「私の国にもある着物です。これでウィッグを被れば……」
蒼の軍服から白い着物へと着替えた雪姫。髪と同じ色の黒いロングのウィッグを被りにっこりと微笑む。普段とは違う装いにジェイドは目を奪われ息を飲んだ。
「ジェイドさんはどうします?」
「……そうですねぇ……こうしましょうか」
どうやって驚かせるかと問えば、ジェイドは軍服を脱いで衣装の中にあった黒いマントを羽織った。いつもはおろされたいる髪も耳の下で結い前へと垂らす。
「……何か物足りませんね」
「これも付けましょう」
ただマントを羽織っただけのジェイドに脅かし役としては足りないと首を捻る雪姫。ガザこそと衣装を漁るジェイドはニヤリと笑みを浮かべ手にした物を口に入れ掛けていた眼鏡も外す。
「どうです?」
「ドラキュラ……ですか(似合うなぁ)」
その姿にドキドキする。元々美形であるジェイドがドラキュラへと変貌。赤い目と付けられた牙は正にドラキュラだった。
「(うわぁ…ちょっと噛まれたいとか思ったかも……)」
あまりの違和感のなささに雪姫は顔を赤らめながら凝視する。そんな彼女に「始めますよ」と不敵に笑えば、雪姫も同じ様に笑みを浮かべて頷いた。