こんな話が出たのはアニスのこんな一言からだった。










When is a birthday?











「ねぇねぇ、真咲の誕生日っていつなの？」



そう聞いてきたのはアニスで今日は魔物との戦闘が多く、ここしばらく野宿も続いたため今日こそはベッドで寝たいと早めに宿を取り一息付いているときだった。突然なんだとみんな一斉にアニスを見る。



「何だよ、いきなり？」
「えー、何となく気になったんだよ」



どうしてだと聞くルークにアニスがそう答えるとまぁ、確かに思うメンバー。特に何の反応を示さなかったのはジェイドと当の真咲のみ。



「それでいつなの？」



ねぇねぇ、と聞いてくるアニスに真咲は何を企んでるのやらと思い小さく息を吐く。



「向こうでが8月15日だからオールドラントで言うと……イフリートリデーカン・ノーム・15の日にかな。でもどうして？」



元の世界での誕生日をオールドラントの暦に直し、もう一度アニスに問う。何故、自分の誕生日なんかを気にするのかと。



「な、何でもないよぅ」


するとアニスは明らかに何かを隠している様子で首をぶんぶんと横に振る。この挙動不審さに全員が何かを企んでいると確信した。



「分かりやすいな」
「そうね」



アニスの考えていることは一目瞭然とガイは頭をがしがしと掻き、ティアははぁと溜息を吐く。ここまで分かりやすければ問われた真咲にも分かってしまう。が、真咲は「ん？」と首を傾げる。まるでその意味が全く分からないかと言うように。