さわらぬ神に祟りなし
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「なになに?どうしたの、みん……いったーい!?」
周りの様子のおかしさにキョトンとするアニスの頭を月詠がガシッと掴む。その表情は怖いくらい満面の笑みで、ルークは恐怖のためかガイの後ろに隠れてしまった。
「アニース?何か言ったかな?」
表情とは裏腹に声は本当に月詠かというくらい低かった。満面の笑みなのに低い声……それが余計に怖く、ルークとガイは抱き合い、カタカタと震えだした。
「へっ?えーと…あはっ♪」
両頬に指を当て、笑って誤魔化そうとするアニスに月詠は彼女の頭を掴む力を強める。みしっと軋む音がしたので、月詠の手を見れば青筋が浮き出ていた。
「痛い!いたーい!ごめんなさーいっ!!」
何度も「ごめんなさい」と謝り、掴まれた頭に手を置く。その目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「他に…言いたいことがある人はいる?」
アニスの頭を掴んだまま、にっこりと笑みを浮かべて他の面々に振り返ると皆、ブンブンと首を横に振る。月詠の背後に何か黒いものが見えたと、のちにルークとガイが語ったとか。
「いや~、事実なんですから仕方ないのでは?」
誰もが首を振り、これ以上月詠の逆鱗に触れないようにしている中、爆弾を投下したのは言うまでもなくジェイド。全員が心の中で「バカーっ!!」と叫んでいると、発言した当の本人はニコニコと微笑んでいる。
「元はジェイドさんが悪いんじゃないですか!?」
「私が何かしましたか?」
アニスの頭から手を離し、矛先をジェイドに変えると彼はしれっとした態度で肩を竦める。カチンときた月詠はジェイドの胸倉を掴んで食ってかかろうとしたが、余裕の表情を浮かべるジェイド