酒は吞んでも飲まれるな!
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「ーーっ!?」
それ以上、相手をしないで無視を決め込んでいると男の一人が華の肩に手を掛けてきた。
「なぁなぁ、どっか行っちまった野郎のこと何て放っておいてさぁ」
「俺らと呑もうよ~」
酒臭い息を撒き散らす酔っぱらい。確かにジェイドもガイも席を外したきり戻ってこない。まぁガイは当分戻ってくることはないだろう。しかし、ただ呑みに来たかったからジェイドについてきたのにこんなに気分を害されるのは不愉快だ。もう二人のことは放って置いて帰ろうと立ち上がろうとすると、男の一人が華の尻を撫でてきた。
「ーっ!ちょっと、いい加減に…」
尻を触られてカッとなった華はその横っ面を殴ってやろうと、拳を握って振り返ろうとしたときだった。
「私の連れに何か?」
席を外したままだったジェイドが華の尻を撫でていた男の手首を掴んで微笑んでいた。口元は微笑んでいるもの目は笑っていない。ジェイドの絶対零度の微笑みに酔っぱらい二人は顔を青くして固まっている。ジェイドが男の手首を握る力を強めると男は「イテテテテっ!」と悲鳴を上げる。
「ま、マルクトの軍人!?」
「わ、悪かった!」
突如現れて手首を掴んだ人物をよく見れば、マルクト軍の軍服を身に纏っている。
「華」
名を呼ばれ「えっ?」と顔をあげればジェイドの視線は華の座っていた椅子の背もたれ。
「あっ、はい」
「ーーえっ!!」
背もたれに掛けていたそれを身に纏うとジェイドの笑みで殆ど酔いの醒めた男らは驚愕の声を上げた。
「あんたも…軍人だったのか?」
「ひぃっ!許してくれ」
その言葉に華がジェイドに顔を向けて頷くとジェイドは掴んでいた手を離す。手を解放された男達は一目散に逃げていった。