酒は吞んでも飲まれるな!
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「あらん、お兄さん。そんな小娘とじゃなくて、私と呑まない?」
どうしたものかと一人溜息を吐いていると、すーっと華とガイの間に先程、ジェイドに断れていた女性が割り込んできた。
「ひぃっ!!」
いきなり女性が目の前に現れたものだから、椅子から落ちそうになるガイ。何とか堪えているが体はカタカタと震えている。
「小娘じゃないもん!」
「ねぇ~いいじゃない」
「ひぃぃ!ち、近寄らないでくれっ!!」
小娘と言われたこと腹を立てる華。ガイに自身の体を擦り寄せる女性。それに怯えるガイ…三人が三人の会話が噛み合わない。それを焦れったく思ったのか、女性はグイッと強引にガイの腕を取って無理矢理、奥の方に連れていってしまった。
酒場中にガイの悲鳴が響き渡った。
「…一人になっちゃった」
新しく来たボトルの中身をグラスに移し、それを口にしながら手に顎を置く華。ジェイドも席を外すと言ったきりもう十数分帰ってこない。ガイは…ご愁傷様と、当分帰って来ないなと思った。
「何だい、おじょーちゃん。フラレちまったなら俺らと呑まない?」
一人ちびちびと呑み続けている華の両脇にジョッキーを片手に顔を真っ赤にした二人組の男がやって来た。
「…連れがいるから」
軽く微笑み、視線を男たちから逸らす。酔っ払いの相手は面倒くさい…だから適当にあしらうのがちょうどいい。
「誰もいないじゃん」
「二人ともどっか行っちまっただろ?」
なぁ、いいだろ?と酔っぱらい達は引き下がろうとはしない。しつこく言い寄ってくる酔っぱらい達にイライラするがここで構うとつけあがるからそこは堪える。これだから酔っぱらいは…と小さく溜息を吐く。