陽だまりの中の温もり
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「はい。休憩中とはいえ魔物の出る森の中で居眠りする人がここにいましたからね♪」
「…うっ。す、スミマセン」
今、気が付いたというように視線をジェイドから下に逸らす。みんなみたいに誰かしらといるのならともかく、光は一人離れた場所で読書をしていてしかも居眠りまでしてしまった。大した時間ではないはずだがそれでも眠っているときに魔物に襲われなかったのは運がよかったのだ。
「今は私が防御譜陣を施してありますから大丈夫ですよ」
「重ね重ねすみません…」
肩を竦め段々視線を下に落としていく光。自分がしたことがいかに愚かだったのかと反省する。ここは自分が元いた世界ではない。分かっているつもりだった。オールドラントに来てもう数ヶ月…慣れた頃の油断。
「反省しているのならいいですよ」
そう言って握っていた光の右手を放し、そのまま頭に乗せて撫でてやる。頭を撫でられて下に向けていた視線をジェイドに向ける。ジェイドが光の頭を撫でるのは癖になっている。最初は子供扱いすなると光も怒ってはいたが、今はもうそれが心地良くなっていて何も言わない。
「ごめんなさい」
絞り出すような声で謝罪を口にする。
「では”授業料”を頂きましょうか」
「えっ?」
目を丸くする光の頬に手を添えたままジェイドは彼女の顔に自身の顔を近づける。鼻先が触れるほど近づいて光は目を思い切り瞑った。キスされる…そう思って目をぎゅうっと閉じたまま覚悟を決めて待ったがいつまで経っても何の感触も無い。