陽だまりの中の温もり
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しばらくして諦めたのか、栞を適当なページに挟んで本を膝の上に置く。
「ちょうどいいところだったのに…」
「そんなに気に入ったのですか?」
ジェイドが少し首を傾げて訊くと、ハマっちゃいましたと光が笑顔で答える。
「この本の最後ですが、実は……」
「わーっ!!わーっ!!言わないで下さい!!」
満面の笑みを浮かべながら、本の結末を話そうとするジェイドの口を光が叫びながら両手で覆う。口を塞ぐ光の両手をジェイドは外して、光の右手の甲に自身の唇を当てる。
「―なっ!?」
驚いて思わず引こうとした光の手を放さないまま、ジェイドは目を細め艶の帯びた表情を浮かべた。光は顔を赤くしてジェイドから逸らす。
「は、放してください。い、いつまで人の腰に手を置いてるんですか?セクハラで訴えますよ!?」
顔はジェイドから逸らせたまま。手はいくら引っ張っても放してはくれない。
「何故です?」
「何故って…だって、は、恥ずかしいじゃないですか!!」
「今は私とあなたしかいませんよ」
腰に添えていた右手を放しその手で光の頬に触れ、ジェイドは自分のほうに光の顔を向かせる。まだ光の顔は赤い、させたのは自分。何とも言えない感情がジェイドの中で湧き起こる。
「そうですけど、恥ずかしいものは恥ずかしいんです!」
更に顔を赤くし、頬に帯びる熱も熱い。ジェイドを見る視線も下から見上げているから自然と上目遣いになる。
「まぁ、これは”お仕置き”です」
「お仕置き?」
さっきまでの艶の帯びた表情からいつもの笑みに戻したジェイドの言葉を光は繰り返して首を傾げる。何のことだと光は眉を寄せた。