陽だまりの中の温もり
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この力を手に入れて初めて人を殺してしまったときは泣くことを我慢し一人で耐える姿はいくら妙齢の女性といえども見るに見かねた。人殺しが正当化されるとはいえこの世界は彼女にとって辛い世界なのかもしれない。
「(なぜ…私はこんなにも光のことを放っておけないのでしょう?)」
―――こんな感情知らない。人の死にも心にも何も感じないのに…。
光を抱く力を少し込める。それでも彼女は微動だにしない。それならばとジェイドは額を[#dn=1#]に肩に乗せたまま浅い眠りに付く。防御譜陣を施せば魔物が現れても大丈夫だろう、と。
「(温かい…香水の香り?知ってる…この香りは……んっ?)」
温かいと感じるのはお日様のせいだ…ただ、覚えのある香水の香りに違和感を感じ、光は閉じていた目をハッと開く。
「…いつの間に寝ちゃったんだ、ろ…あれ?」
目を開け眠りの淵から段々と意識が戻り、腹部に感じる温もりと重さに視線をそこに向ける。すると腹の上に組んだ手が視界に入る。
―――手?誰の??
その時ようやく肩にも重みを感じた。自分の肩にの上に誰かの頭があった。さらっと、亜麻色の長い髪が光に頬に触れる。
「へっ?……じ、ジェイド!?」
よくよく見れば、光はジェイドに後ろから抱きしめられている。抱きしめている当の本人は眠っているようだ。恥ずかしさから直ぐにでも離れたいが、後ろからしっかりと抱きしめられている為、離れることが出来ない。