浮上する事変
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「真咲!」
翌日、再び教会へと訪れれば昨日は会えなかったアニスが私へと飛びついてきた。勢いが強すぎて後ろへと倒れそうになるのをなんとか踏ん張る。
「お仕事お疲れ様。今日は会えてよかったよ」
「真咲が来るってから急いで帰って来ちゃった」
アリエッタ同様、少しばかり伸びた身長のせいで目線がだいぶ近くなったアニス。そのせいか元々の美少女が更に増していてなんとも羨ましい。
「なんでガイがいるのぅ?」
「なんでって……真咲のお供だよ」
陛下からの命令で来たと言えば、へぇ~とだけ返された。二年もの間実戦から離れてたから、念を入れて私の護衛をしてくれてるの。と私が説明を続けると、ああそうかと納得してくれた。
「なんだか、二年って歳月はすごいよね」
教会の奥の方へと歩きながら私が、ふと言葉を発すると二人は目を丸くしてこちらを見る。
「アニスはもちろん、イオン様やシンクにアリエッタの成長を見てるとさ、二年経ったんだって思えて」
「今更~?」
オードラントに戻って十日ほど経っているのに、そう言う私にアニスは腰に手を当てて何言ってるだと。まぁ、そうなんだけどさ。
「だって、ジェイドさんや陛下見てると歳月ってなんだって思うんだもん」
歳も歳だからそう思うのは仕方ないんだけど、あの二人見てるとアラフォーってあんなんだっけ?と疑いたくなる。皺一つないってさ、どうなのよ。私の言いたいことが理解できたのか、アニスもガイも視線を明後日の方へと逸らした。
「真咲もって感じもするけど、伸びた髪下ろしてると前よりずっと大人っぽいよね」
「よね、じゃなくて大人だから」
自ら口には出さないけど私ももうアラサー。これでまだ十代に見られたらもう立ち直れないかもしれない。いや、ジェイドやピオニーの側に立ったら見られなもないかも。
「そ・う・い・え・ば!大佐との同棲生活はどうなの?」
ニタニタと笑みを浮かべるアニス。これは聞かれるだろうな、とは思っていただけにこちらは溜息にも似た息をつくしかなかった。旅をしてる時から私とジェイドの事をくっつけたがって面白がっていたし。晴れて恋人同士になってからもからかわれる事は多々あったし。