再会と喜びと
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「真咲!ガイ!」
あっさりと奥へと通してもらえた。真っ先に向かったのはイオンの部屋。先日は挨拶だけですぐに帰ってしまったのだけど、彼も素敵に成長していた。身長もかなり伸びていて完全に見下ろされている。
「改めてご挨拶に参りました」
「俺はそのお供だよ」
よく来てくれましたと、笑顔で出迎えられる。成長したとはいえ、その笑顔は相変わらず安心するものだった。
「僕ももっと話をしたかったので会えて嬉しいです」
イオンにこちらへとどうぞ、とソファーへと促され私とガイはそれに座る。もちろん一定の距離を開けて。前よりマシになったとはいえ真隣というのは無理みたいだ。もしかしたらジェイドの言いつけを守ってるのかもしれないけど。
「改めまして、ただいま戻りました」
「お帰りなさい、真咲。あなた方の無事の帰還、心より待ちわびてました」
二年……けして短くはない年月。これも物語と変わらないんだけど、本来ならアッシュはエルドラントで死してルークと一つになる。一つになった『ルーク』が戻ってくるのが本来だけど、私は二人がそれぞれ、ルークとアッシュとして戻る事を望んだ。その為に私はこの世界に存在したのだから。
「これで"導きの標"の役目は終わりです。これからはただの真咲として生きていきます」
物語を変える為…確かにその為に存在していたのだろう。一部の事や人たち以外の変革や生存は出来なかった。それでも、変わるところは変わり、私の最大と目的だったルークとアッシュの生存は叶った。
「あなたには感謝してもしきれませんね。僕もあなたに生かされましたから」
「全部、私の我が儘なんです」
納得出来ないから変えちゃえ、とまるで子供のような考え。それでも、命を失っていいと言う問題でもない。
「その代わり、きみも多くの代償を払った。正直、俺たちみんなそれが歯がゆくてならなかったよ」
体の事、右目の失明、多くの怪我、これらにはね、と言うガイに返す言葉はなかった。前者に関しては私もどうしようも出来なかったし。失明や怪我は自業自得だから。みんなを悲しませてしまったけど、でも後悔はない。そんな話をしていたら、コンコンと扉にノック音がした。