情報の欠片
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「世界規模のというのなら私が生まれるよりずっと前になりますが……いつの時代も兵器という名の凶器は存在しますね」
「そうするとこのパソコン、でしたか…これの持ち主は軍人、軍に関わる仕事をしてるのでしょうか」
兵器に携わるような職業なのかと口元に手を置いて尚、厳しい表情をしたジェイドに私は首を横に振った。
「絶対とは言い切れませんが私の国では武器の製造や持ち込みは禁止されています。ただこの人物が国外で生活していたならわかりませんが…」
たぶん同じ日本人なのは間違いはない。けどだからと言って国内に在住してるとは限らない。その可能性がある。そこに関しては今調べても仕方がないことなので気にしないことにする。とりあえず私も学校で習ったことやたまに見ていたニュース程度の知識しかないので彼の納得のいく説明はできないが簡単に私の世界の情勢を伝える。
「この人物は戦争を引き起こしたいんでしょうか?」
「兵器の開発をしているからとはいえ必ずしもそうではないと思いますが…」
記事の内容を見る限りではその手のことに興味があるのは一目瞭然。少しずつ集まる情報は逆に頭を悩ませる。盛大な溜息を吐きながら椅子の背もたれに寄りかかる。
「私が彼を逃さなかったら、解決してたのに…」
「あれは仕方がありません。ですが1人で追うのだけはやめてくださいね」
視界には捉えたのに捕まえられなかった。あの人が私と同じ日本人だと思ったけどあくまで勘。証拠があるわけではないけど、間違いはない。それを悔いていると私の肩に手を置いてジェイドがそう言った。
「軍事経験のない一般人というのなら、あなたがそんな簡単に倒されることはないと思います。ですが正体がはっきりしない相手に1人で何とかしようというのは危険なのでやめてください」
まぁ、それはそうだ。これまで誰にも気付かれずに秘密基地のようなものを作った人物だ実は手練れかもしれないし、罠が待ってるかもしれない。少々己の力を過信してたかもしれない。
「それとここはダアトなので我々が出張るわけにもいきません」
イオンから依頼されていても他国なのだから勝手は出来ない。ならば今話していた内容が正しいという確実な証拠はない。まずはイオン様とシンクに報告ですかね、と返せばそれがいいでしょうと頷いた。