届かぬ一手
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「遺跡にあれだけの情報があったってのにその人物がどんな奴かもわからないなんてな」
「もう一度、姿を見たらわかると思うんですが…」
果たして相手はそう簡単に姿を表してくれるのか。もしさっき姿を現したのはわざとだったら…でも何の為に?見えたと思った影は幻のように掴めない。
「とりあえず人探しはシンクたちに任せて私はもう一度、パソコンやメモを確認し直します」
「俺は真咲を手伝ってやれないから人探しの方を回るよ」
私の世界の機械に興味はあるけどそれをのんびり診てる暇はない、と。そう言えば譜業ではないけどガイなら興味を持って、あれこれ聞いてきてもおかしくなかったけどそういうことか。
「人探しをすると言いながらナンパをしないで下さいね」
「するか!」
ジェイドが笑いながら言うと、すかさず返すガイ。彼の場合はナンパするのではなくされる側だけど、うーん。
「ジェイドさん」
「なんです?」
ふと聞くだけ聞いて見たいことが頭をよぎった。無理だとは思うが今は猫の手も借りたい。あとで後悔しそうだけど一応聞いておこう。
「ディストの力を借りることは出来ませんか?知識的な意味で」
私の質問にジェイドとガイが固まった。変なこと言った?でも一応あの人あれでも天才なんだし、難しいこととかわかりそう。
「ふむ……出来るかわりませんが問い合わせてみましょう。個人的には関わりたくありませんが」
「気持ちはわかりますが少しでも知恵が欲しいんです」
正直、ディストが私にしたことを許したわけじゃない。とは言え、知識の部分を全部ジェイドに任せるのも無理がある。あっちはジェイドがちょっと煽ててあげれば喜んで働いてくれるだろう。私が地殻にダイブした後にグランコクマで起きたことを聞いたところによればだけど。
「仕方ありませんねぇ」
そうにっこり微笑んだジェイドに嫌な予感がした。いや、さっき単独行動をしてできれば忘れたいことを言われた気がする。
「なんか、誤ったことしかなぁ…」
間違ったことはしてない筈なのに誤ったことをして決まった気がするがもう遅い。