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「……お、おはようございます」
意識が浮上して目を開ければ、赤い目とバッチリ目があった。レンズ越しでないその瞳はいつもより色がクリアに見えて綺麗だと思うけど……思うけど朝一からは少し心臓に悪い。いや、うん…昨夜はそのまま寝ちゃったからなんだけど、未だ恥ずかしさは残る。以前のように奥手同士ならともかく、今はあわよくば、と言うくらい積極的というか強引な人なのだから。
「おはようございます。まだ少し早いですが起きますか?」
わかってるくせに、と言いたいがそれは言葉にせず起きますと返事をして上半身を起こす。長くなった髪は前より絡まりやすく、最近はよく手櫛で直す。
「いよいよ、ですね…」
温もりを感じていた間は不安なんてどっかいってしまったのに離れてしまうとまた湧き上がってくる。あれだけの冒険をしておきながら今起きてる事象には不安しかないのだから困ったものだ。
「大丈夫、とは簡単には言いたくありません。ですが少なくとも私やガイにアニス、まぁ一応シンクもいるのですから何とかなるでしょう」
私にとって慣れた機器であってもジェイド達にとっては未知なるもの。内容に関しては私も専門外というか、どこか遠い世界の話のよう感覚でこれからそれを確認しに行くときことすら他人事に感じる。
「まぁ、なるようにしかならないので腹をくくります」
「その方があなたらしいですよ」
軽く頬をひと撫でされる。以前のように頭を撫でる事は殆どない。少し残念な反面、年齢や今の関係性を考えるならそれもどうかと考えるべしなんだろうな。
「遺跡に行くのは真咲も初めてなんですよね?」
ジェイドの問いに無言で頷く。先遣隊であるシンク達がノートパソコンを発見した後は見張りだけ置いて遺跡内には誰も入っていないと。まずは発掘したものの調査、という所で私がダアトにやってきた。これもまた何かの『思し召し』と思われたようだ。
「あの遺跡に『誰』がいたのかを知る必要があります」
私以外に、私がいた世界からやってきた人物がいたのか。それともたまたまノートパソコンだけがやってきたのか…いや、この世の中に偶然なんてないに等しい。だから、きっとこれも必然なんだ。