8話 変化の片隅に
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――どこまでユリアの預言通りに世界は動くのだろう?
片手を口元に置きながら考えていると、頭にぽんっと何かが乗った。顔を上げて見れば、ジェイドが私の頭に手を置いたのだ。
「考え事しながら歩いていると、危ないですよ。ここは魔物もいるのですから」
私を見下ろして言う。その目は真剣だった。どうやら自分の世界に入ってしまっていたようだ。
「……ごめんなさい」
素直に謝る。ここは私の世界ではないことを忘れていた。私が謝罪をすると、わかればいいですと、言って数回頭を撫でて手を放した。すっかり、頭を撫でられることの不快感がなくなった。もうすぐ川を渡りきるというところで、私たちの頭上に影が出来て何かが飛び越えて行った。
「…ライガ!!」
私達の前に立ちはだかったのはライガだった。ティアがロッドを構えイオンを庇う。私もティアの横に立ち、杖を召喚する。ライガが現れた言うことは…彼女も。
「後ろからも誰か来ます」
ジェイドが槍を空間から出しながら言うと、ルーク達も武器を手にして振り返った。そこには泣きそうな顔をしている桃色の髪の少女―アリエッタが、ぬいぐるみをぎゅっと抱いて立っていた。
「妖獣のアリエッタ!見つかったか…」
ガイがしまったと苦い顔をする。後もう少しでカイツールだというのに、と。
「アリエッタ!…見逃がして下さい。あなたなら分かってくれますよね?戦争は起こしてはいけなってことを」
イオンが一歩前に出ようとして、ティアに止められる。それでもアリエッタを説得するイオン。アリエッタはすーっと手を前に出し、何故か私を指差した。