エピローグ
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「はぁ~やっと帰ってきた感じがしました」
ルークとアッシュをバチカルのファブレ公爵家へと送り届け、再度成人の儀を行った後、その日は公爵家で一晩を過ごした。翌日、ダアトにアニスとティアを送りに行きながらイオンの元へと挨拶と報告に向かった。
「二年も留守にすればそうでしょう」
そしてノエルにグランコクマまで送ってもらい、ピオニーへの報告も済ませた。その際に、綺麗になったなぁ!と抱きつかれ、ぎゃー!と悲鳴を上げる真咲をジェイドが剥がして睨み付けて一触即発という雰囲気に見回れるという事件もあった。
「もう当分は何もしたくないです」
ガイとも別れ、今日はジェイド共々休息でいいと言われ、真咲はジェイドの家へとやってきていた。
「陛下も数日休息を取ってから復帰すればいいと仰ってましたし」
自ら軍に復帰することを望んだ真咲。元は異世界からの人間だということを隠すためのものなのだけど、今度は自らの意志で貢献したいと言い出したのだ。それならばとピオニーも許可を出した。
「譜術は元より、魔術もまだ使えますしね」
失ったのは千里眼の力のみ。制御できるよってももう二度と未来を知ることは出来ない。それで困ることは何もない。知る必要などないのだから。
「戦争は起こらなくなっても、やはり力は必要です」
預言が廃止されて二年。未だに預言を求める者はいる。そういった者たちによる暴動や撤廃した首謀者の一人としてピオニーの命を狙う者もいる。どうしても力は必要なのだ。
「私としてはあなたにはもう武器を手にして欲しくないのですがね」
苦笑するジェイドに、私ですからと返す。
「ですが、これは受け取ってもらいたいのですが」
そう言って手のひらに収まるくらいの小箱を取り出す。真咲は小箱とジェイドを交互に見る。受け取り箱を開ければ、青い石が付いた指輪があった。
「私と結婚して下さい」
返事を聞く前にジェイドは指輪を真咲の左手の薬指へと嵌める。
「……はい」
指輪を包むように左手を握りしめ、目に涙を浮かべながら返事をする。互いの気持ちを再度確認するように、唇を重ねた。