60話 未来への道標
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「えへへ。だってルークってわかりやすいし。でもね。私としてはルークとアッシュに生き残ってもらわないと困るんだよねぇ」
ルークから離れて二人の顔を笑顔で見るアニス。顔をひきつらせてルークとアッシュは顔を見合わせた。
「まさかと思うけど俺らのどっちかに乗り換えるの?」
「まさかー。私、イオン様と一緒に教団を立て直したいんだ。そのためにはぁ、パトロンが必要でしょ。二人ともちゃんと帰ってきてね!」
えへっと笑いポーズを決めるアニスにルークとアッシュは更に顔をひきつらせた。
「勝手なこといってら……」
「阿呆が……」
何故か楽しそうに去っていくアニス。あれは泣くのを我慢してるんだろうな。
「ルーク……アッシュ……生き延びて下さい。わたくしはこれ以上大切な人を失いたくありません」
胸の前で手を組んで二人の側に寄るナタリア。
「キムラスカを守るためではありませんわよ。あなた方が、あなた方の人生を生きるために。わかりますわね」
自分自身のための人生を送るために戻ってきて欲しいと言う。ルークは、生きたかったなと呟く。
「生きるのです。消えるなんて許しませんわ。絶対に」
「……うん、ありがとう」
しっかりとルークの目を見て言った後、アッシュへと体を向けるナタリア。
「わたくしはいつまでもあなたをお待ちしています」
「……出来ない約束はしたくねぇが……わかった」
ナタリアの手を引き、一瞬だけ自身へと抱き寄せる。アッシュの行動にナタリアは目を見開いて驚くけど、笑顔でお待ちしていますともう一度言って離れていった。
「ご主人様……」
「もう、おまえの役目は終わったよ。胸をはって、仲間のところに帰れ」
何度も何度も飛び跳ねて、ルークと目線を合わせるようとするミュウ。最初の頃とは打って変わっての態度のルーク。
「ミュウもご主人様が戻ってくるのを待ってるですの」
どんなに足蹴にされてもルークをご主人様と慕い続けたミュウ。
「……そっか。ありがとな」
そんなミュウにルークも救われた面があるのかもしれない。最後にひと撫でしてあげると、ミュウは目に涙を浮かべながらアニスの元へと跳ねていった。