60話 未来への道標
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「アッシュ!ルーク!神々の御使いの祝福をここに!――エンジェルブレス!」
「いけない!女神の慈悲たる激しき調べ――リザレクション!」
ナタリアとティアの回復譜術によってなんとか立ち上がる私たち。これだけ強力な回復譜術でも完全に回復することは叶わない。
「生きとし生ける大地よ。我が声に従い、我が命に応えよ!我らを徒なす彼の者に大いなる制裁を!我が名に於いて命じる。我が名は真咲、千里の力を持つ者なり!」
様々な色で発せられた無数の魔法陣。それを杖で打ち光の玉へと変える。様々な属性を纏った光の玉がヴァンへと襲う。多くの属性を一度に構想するのは難しく、発動させると一気に疲労が襲う。だけどここで膝を折るわけにはいかない。
「ぐぐっ……まだだっ!!」
これだけの攻撃を与えても全く力の衰えないヴァン。それどころか……ローレライの力が暴走し始める。
「これは……ヴァンの中のローレライが暴走して、私たちの音素を引き寄せようとしている……!……このままでは生命力を吸い上げられてしまいます!」
体中から力を吸い取られる感覚。もしローレライが私の力を封じたままだったら、今この瞬間にも私は音素乖離して消えていただろう。
「冗談じゃねぇ!!」
「ルーク!アッシュ!第二超振動よ!第二超振動はあらゆる音素を無効化するわ」
このまま終わるわけにはいかない。何とか体を奮い立たせるルーク。
「……ローレライを解放する!アッシュ、ティア、力を貸してくれ!」
「言われるまでもねぇ!!」
「……ええ」
ルークとアッシュが前へと出る。ティアは杖を地面へと落とし、手を胸の前で組む。
「――トゥエ レィ ズェ クロア リュオ トゥエ ズェ クロア リュオ ズェ トゥエ リュオ……」
剣と剣がぶつかり合う音とティアの歌声だけが響く。私たちはそれを静かに見守る。
「うおおおおおおおおっ!!これで!」
「終わりだっ!!」
ティアが大譜歌を歌い終えると同時に、ルークとアッシュが光に包まれる。そして、二人の第二超振動がヴァンへと放たれる。この瞬間、全ての決着が付いた。