8話 変化の片隅に
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「え?」
ティアはいきなりミュウを手渡せれて驚いていたけど、嬉しそうだった。そんなティアに軽く微笑んで、私は更に先にいたジェイドとイオンの所まで行く。
「…どうやって、ルークを言い聞かせたのですか?」
イオンの隣に行くとジェイドがポケットに手を突っ込んだまま訊いてきた。イオンも不思議そうな顔をしている。
「ルークも私と一緒で自分で精一杯なんですよ……」
私の言葉にイオンが表情を曇らせた。ここしばらくは睡眠を取れてはいるが、まだ目の下の隈は取れていない。みんな、それを心配してくれている。
「真咲…こんな事に巻き込んでしまって、すみません」
曇った表情のまま下に俯いてしまうイオン。ジェイドも顔を隠すように眼鏡に手を置く。うーん、みんな気にしすぎな気がする。
「イオン様が謝ることじゃありません。前にジェイドさんにも言いましたが、助けて頂かなかったら今頃、私死んじゃってます」
にっこりと微笑んで言う。出会ってなかったら、この力も手に入ってなかっただろうけど。ポジティブに考えれば、この力もこの世界で生きていくための力だ。
「きっと、必然だったんです――」
信じたい…私たちの出会いは必然だったと。私はそう言葉を続けた。この世に偶然なんてない…どこかで聴いた言葉。ジェイドもイオンも何も言わない。
「さっ、行きましょ」
ルーク達が追いついてきたのを確認をして歩き出す。ジェイド溜息が聞こえたけど、気にしない。どっちにしたって仕方がないし、答えも出ない。今は考えても仕方ない。
「橋が流されたわりに、たいした川じゃないな」
それほど深くはない川を渡りながら、ルークが疑問を零した。ただ、靴が濡れるのが嫌みたいだ。