8話 変化の片隅に
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「真咲さん、ありがとうですの~」
少し目を回しているミュウが私にお礼を言うどういたしましてと、ミュウの頭を撫でてあげる。はぅ~、ミュウ抱き心地がいいよ~。
「さぁ、ルークのわがままも終わった所で行きますよ」
ただこのやり取りを傍観していたジェイドは一人先に進んでいく。ルークが後ろで叫んでいるが、みんなは川を渡り始めていた。
「ルーク、行こう」
私はミュウを抱いたまま、ルークのほうを振り返る。手を差し伸べれば、驚いた表情をした。
「…お前は文句、言わねぇのかよ」
ぶすっとしたまま、いじけたようにルークが言う。私がみんなと違う行動するのから、戸惑っているみたいだ。
「言わないよ。私も今は自分で精一杯…だから人のことは何も言えないよ」
苦笑交じりに言えば、ルークは、あっ!と声を零した。ルークも私の先日までの状態を知っていたみたいだ…寝起きが悪いから気づいてないかと思ってた。だって、ルークのほうが泣きそうな顔をしているんだもん。
「――行こうぜ。みんな、行っちまったし」
ルークは私の手を取り先を歩き出し、川を渡っていく。手を取ってくれたのが嬉しくて、ミュウと顔を合わせて笑っているとルークは、
「お前、ドンくさそうだから転ばないようにだよ!」
と、言った。顔が真っ赤だよ。本当は優しいのは知ってるよ?でも、ドンくさそうは余計だよ…否定できないけど。
「遅いわよ」
ティアに怒られました。一回りも年下の女の子に怒られるなんて。まぁ、みんなはだいぶ先まで行ってたしね。ルークはまた舌打ちをして握ったままだった私の手を放す。私はゴメンと言ってミュウをティアに手渡した。