58話 この時こそが私の願い
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「別に死ぬ訳じゃないんだから、平気だよ」
アッシュはジェイドやルークに比べたらかなりの堅物だ。もちろん二人もすんなり認めた訳じゃない。止めても私がそれを成そうとすることをわかってるから渋々了承してくれてるだけ。私が、二人に我が儘を言っているだけ。
「だから、協力して欲し……」
「待て!ローレライの鍵を渡してもらおう!」
もう一度、お願いをしようとすると神託の盾兵が扉の向こうから大量に現れた。もうそんなに時間が経ってたんだ。
「ここは俺がくい止めるそいつを持って早く行け!」
アッシュがルークに剣を差し出す。その意味がすぐに理解できないルークは剣とアッシュを交互に見る。
「俺も一緒に戦う!」
「ざけんじゃねぇ!今大事なことはここの奴らを一掃することか?違うだろうが!」
アッシュだけじゃなく、自分も戦うというルーク。けどアッシュは共に戦うというルークに怒声を浴びせる。そんな二人に私は溜息を吐きながら側に寄る。
「はいはい。兄弟喧嘩はそこまでにしてね」
パンと手を叩いて二人の間に割り入る。兄弟喧嘩と言った私にルークは目を丸くし、アッシュは睨みつけてきた。
「真咲……てめぇ」
「文句は後でね」
今はアッシュと遊んでいる場合じゃない。杖を召喚してその言葉を制す。開いた扉から続々と神託の盾兵たちが入ってくる。
「さてルーク。何で私も落ちてきたのでしょう?」
ルークもアッシュも私が未来を知っていることを知っている。なら、二人がここに落ちて戦うことになるのを知ってるはずなのだ。だから、私がここにいる理由を問う。ただルークにはそれがわからないようだ。
「ちっ!そういうことか」
さすがはアッシュ。私が何をしにここに来たのかを察したようだ。私は微笑み二人の一歩前に出る。