56話 前夜に語る思いの果て
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「実は………」
ルーチェの研究室へと行った本来の目的。私が来るとこを確信してかのそれを記したもの。そしてそれを実行することとルークには話してあること。包み隠さず全て話す……一部の内容は言わずに。シナリオに関わることは言わない。いや、一部は話さざる得なかったけど。
「……と言うわけなのでよろしくお願いします」
許可を取りに来たんじゃない。それを実行するという話をしに来たんだ。だから駄目だと言われても実行するつもりなんだ。
「もう決めたのですね」
「はい」
もう、じゃない。きっと最初から決めてたんだ。救えるものは全て救うと。無謀だろうが何だろうと。
「危険は?」
「全くないとは一概には言えません。でも命に関わることはないです」
ルーチェがそんな方法を残すとは思えない。内容を読んだ限りではそんな風なことは一言も書かれていなかった。
「真咲」
手招きされ、名を呼ばれたから側に寄る。すると手を引かれそのまま抱きしめられる。ただジェイドは座っていて私は立っているから、私の胸元にジェイドの頭があってかなり恥ずかしい状態だ。
「……少し残念です」
「ぶん殴りますよ?」
申し訳ありませんでしたね!胸無くて!そんなのは本人が一番気にしてるんだから。ティアというナタリアといい、今の子は発育し過ぎなんだよ。ムカついたから離れようとしたけど離してくれない。本当に殴りますよ?
「冗談です。すみません」
「私にとっては切実で冗談じゃすみません」
これがアニスだったら頭を鷲掴みにしてるね。泣こうが喚こうがやめないかな。
「……珍しいですね」
私の胸に顔を埋めたままのジェイドの頭を撫でる。三十後半の男性とは思えない綺麗な髪質。何をとっても年相応に見えなくて羨ましい……いや、そうじゃなくて。