56話 前夜に語る思いの果て
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「アッシュ、の?」
ルークとしては一番助けたい人だろう。何度も歩み寄ろうとし、瘴気の件もアッシュを死なさないためだったのだから。
「私のワガママなんだよ」
「ジェイドには……言ったのか?」
自分たちのためとはいえ私に少しでも危険を冒して欲しくないのか、それとも万が一のことなのか。何かするには彼に話をして承諾を得なくてはならない。
「後で話すよ。それにこれだけは譲れないの」
どんなに反対されても私は実行するつもりだ。力付くで止められるかもしれない。でも向こうも私がこうと決めたら梃子でも動かないのはわかっているだろう。
「わかったよ。でも絶対に無理はしないでくれよ」
「うん。ルークはルークの思うがままにしてね」
私の目的を話してしまったからルークが考えすぎて余計なことをしかねない。まあ、そんな事する余裕はないだろうけど。
「俺、真咲には感謝してもしきれないな」
唐突に笑みを浮かべながら言うルーク。その意味がわからなくて今度は私の方が首を傾げてしまう。
「真咲は最初から今までもずっと俺を信じてくれて心配してくれて思ってくれてさ。姉ちゃんがいたらこんなのかなって」
照れたように少し頬を赤くしてえへへと笑うルーク。
「もぅ~!ルーク、それ反則!可愛すぎ!!」
「うおっ!?」
そんな可愛いことされたら抱きつかないわけがない。私が飛びついてしまったからルークはよろけたけど倒れないように耐えてくれた。おかげで私も倒れない。
「全く!ルークは私をどうしたいの?」
「してねぇ!つーか、なんでそうなるんだよ?」
私がルークを可愛くて可愛くて仕方ないのなんてわかってるはずなのに。それをこんなタイミングで。