56話 前夜に語る思いの果て
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「そうか……真咲と出会って一年以上経つのか」
「わたくしはガイたちより短いですわね」
ガイと出会ったのはタルタロス脱出の時。ナタリアとはバチカルで。思えばここまで色々あった。
「ガイにはいっぱい剣の稽古してもらったね」
「最初は大変だったけど、今は見違えるほど強くなったよ」
まともに振ることも出来なかった。文句を言いながら手伝ってくれるルークと一緒に根気強く教えてくれたな。メインは術だけど臨機応変で剣を扱えるようになった。私の剣術の師はガイだ。
「ナタリアには……申し訳ないくらい治癒術をかけてもらったね、うん」
「真咲が怪我をし過ぎなのですわ。女性なのですから傷には気を付けなくてはいけませんわ」
既に痕が残ってますなんて言えない。ナタリアだってわかってるだろうけど言えない。傷痕くらいはまあいいいんだけど。恋愛とか結婚とかは元々諦めてたんだし。今は別としても向こうは気にしないだろうし……たぶん。
「こんな時に言うのもなんだけど、俺は君を好きになって本当によかったと思うよ」
突然のガイの言葉にナタリア共々驚いてしまう。まさかもう一度そんな事を言われるなんて思いもしてなかったから。
「復讐にばかり気を取られてたからさ。人を好きになるとそんなのはどうでもよくなった」
「違うよ。ガイはルークが大好きで大切な存在になったからルークを殺して復讐しようなんて思わなくなったんだよ」
わがままに育ってしまったけど、自分が育ててきた子供のようなものだから。どこかルークに救われたんだ。そう言うとガイは恥ずかしそうに微笑んだ。
「真咲はこれからどうしますの?」
「まだティアとルークとは話してないから二人を捜すよ」
特にルークを見かけたら私が捜してたと伝えてと言って二人とも別れた。