55話 君のために出来ること
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「俺が馬鹿だった。もしかしたら……こんなレプリカ野郎でも協力すれば奴を倒す力になるかもしれねえって。おまえは俺だ!そのおまえが自分自身を劣っているって認めてどうするんだ!
俺と同じだろう!どうして戦って勝ち取ろうとしない!どうして自分の方が優れてるって言えない!どうしてそんなに卑屈なんだ!」
すでにそれは怒りを通り越して悲痛な叫びだ。アッシュはルーク以上にルークとヴァンに囚われている。誰よりもレプリカのルークを否定してきたのに。
「違う!そんなつもりじゃない。第一、俺とおまえは違うだろ」
そんなアッシュにルークは首を横に振る。そして真っ直ぐ、アッシュを見て自分とアッシュは違うと否定する。
「俺はおまえのレプリカだ。でも俺は……ここにいる俺とおまえは違うんだ。考え方も記憶も生き方も」
姿形が同じでも今まで歩んできた人生の年数も歩み方も違う。たとえレプリカと言えども誰一人同じなんてことは有り得ない。けどアッシュはそれを認めることが出来ない。
「……ふざけるな!劣化レプリカ崩れが!俺は認めねぇぞ!」
「おまえが認めようと認めまいと関係ない。俺はおまえの付属品でも代替え品でもない」
頑なに認めないと怒鳴るアッシュにルークは冷静に返す。それが気に障ったのかアッシュは宝珠をルークへと投げつける。投げ返された事に驚きながらもちゃんと受け止める。
「おもしれぇ!ならばはっきりさせようじゃねぇか!おまえが所詮はただの俺のパチモンだってな!」
「アッシュ、俺はおまえと戦うつもりはない!」
レプリカとかそう言ったのを一番気にしているのはアッシュだ。ルークへの対抗意識もそこからだろうけど、もう一つ理由を付けるならヴァンだろう。彼の目的を知っても、今まで年月を掛けて尊敬してきた思いはそう簡単には消えない。