「俺なんかモースを助ける事なんか考えてなかった。ああしなきゃ止められないって……」
「それが当たり前ですよ」



異形化した人間を元に戻すというのは無謀と言わざる得ないだろう。出来ることならば、と思っての行動だったんだけど。



「真咲は一人で頑張りすぎだよ」
「そうだぜ。俺たちをもっと頼ってくれ」



今回に限っては突発的に思い付いたんだけど、みんなからすればそう見えるんだろうけど。



「うん、ありがとう」



モースを助けることは責められるかなと思ったけど、それより一人でやろうとしたことのほうを気にかけたみたいで。




「次はちゃんと教えて」
「ど、努力します」



言わないと言うよりは言い忘れるというか。いや、実際ジェイドにしか言ってないっていうのもあるけど。もう癖になってるのかも、うん。



「真咲の場合、思い立ったがで行動することもありますからね」
「……フォローにはなってないです」



一応もう急にいなくなることはしないけど。理由はともかく何かするということは先に言っておくって約束だし。それを破ったときのことを考える方が怖い。



「とりあえず……あとで行きたいところがあるから、一回離れる……と思う」



これは確定のつもりなんだけど、どのタイミングで行こうかはまだ決めてないんだよね。私が望むものがあそこにあるかわからないのと、いつ行けるかってるのもあって。



「今はまずグランコクマに行こうね」



小さく微笑んでアルビオールへと乗り込んだ。


















叶うものものならば



救いたかった



誰もが平等に



生きる権利があるのだから