7話 決意に中の鎮魂歌
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「何の用だ?」
カーティス大佐、と呼ぶぐらいだから、軍の関係者だろう。普段の敬語ではなく大佐の口調でドアに向かって声を掛ける。
「マクガヴァン元元帥がお呼びです」
と返答が返ってきた。ジェイドは目を伏せ、はぁ~と息を吐いた。
「今行く――すみませんが、ちょっと行ってきますので皆さんは先に休んでいてください」
それだけ言ってジェイドは出て行った。私達も早めの夕食を取って各自休もうとしたとき、ティアから声を掛けられた。
「これ、さっき買出しに行ったときに買ったの」
手渡された物を見れば、それは青いジャケットだった。ジェイドの軍服より少し淡い青。腰が隠れるくらいの丈の長さで袖は半袖、ぱっと見た感じマルクトの軍服にも似ていた。
「でも、これ…」
何で私にとティアを見ると。
「さすがにそのままじゃと思って」
私の今の格好はほぼ真っ黒。黒のインナーと色の濃いデニム、ブーツはかろうじて青だが。しかも男性物の服を着てるから色々アンバランス。
「私、お金持ってないよ?」
「気にしないで。ルークやガイとも相談して買ったのだから」
手の中のジャケットを軽く握り締め、ティアを見つめた。
「――ありがとう」
それ以上は何も言わなかった。ただ、お礼だけを言った。ティアは微笑んでそのまま先にベッドに入っていった。私もジャケットをソファーに置いて、ベッドに潜り込んだ。久々の布団での就寝。きっと、眠れるはず―――
夢を見た。私が初めて人を『殺した』、あの日から見続けている、夢。ただ、その夢は段々鮮明になってきた気がする。そこは何かキラキラした所だった。不思議な感じがした。知っている気がするのは何故?
やはり私は血溜まりに倒れている。夢のはずなのに、血の臭いがした気がした。痛みを感じている気もする。視線を上げれば、また誰かがいる。一人は両膝をついてうな垂れている。もう一人は片手に剣を持ち、私を見下ろしている。
何か言っている。聞き取れないが男性の声のようだ。笑っている。口角を上げて。持っていた剣を振り上げる。ああ、私は殺されるんだ。実感して、納得してしまった。そして、剣を私に向かって振り下ろした。