54話 彼の者に流れる哀歌
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「……かくしてオールドラントは瘴気によって破壊され、塵と化すであろう。これがオールドラントの最後である」
レプリカイオンが第七譜石の預言を詠んでいた。アブソーブゲートを出た先にはヴァンとモースにリグレットとシンクがいた。
「ひゃはっひゃははははっ!でだらめを……詠むなぁ!ヴァ――ン!ごの欠片わ、本当に第七譜石の欠片なのが!?」
「勿論」
あの子が詠んだ預言を信じないモース。イオンも同じ事を詠んだというのに。繁栄だけを信じて、破滅は信じない。ユリアが詠んだものというのに。
「やめろ!」
「ぬぅ!じゃまだぁあああ!」
ルークが止めに入るとモースは激昂する。モースからすれば何度も邪魔をされているのだから怒るのも無理はないが、それが止めない理由にはならない。
「ぐあっ!?わだじの、がらだがぁあああひゃああ――!?どうじだごとが?いじきが……もうろうど……」
ルークが突撃すると急に苦しみ出すモース。人の姿から異形の物へと変化したモース。その変化した姿は更に変形し、飛び回りながら苦しんでいる。
「超振動か!?しかしそれで精神汚染が進むとは……」
「……いや、違う。私の中のローレライが一瞬ざわついた」
訝しげな表情を浮かべたリグレット。端から見ると彼女の言うとおり、精神汚染が進んだと思うが、ヴァンの言葉で視線を彼へと向ける。何かを確信したのか、ヴァンはルークへと近づき、左手を掴む。
「……ローレライの宝珠か!?ぐぅ……しまった。ローレライが……暴れる……っ!!」
ルークの左手を掴んだヴァンの右手が緑の光を発する。それと同時にモース同様に苦しみ出す。
「兄さんっ!?」
「閣下!お体が……」
呻き声が雄叫びのような叫び声に変わる。必死にローレライを押さえようとしているようだ。そしてその声と共に凄まじい光が発せられる。