53話 今、ここから始めよう
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「今生きている人たちを全て見殺しにするのはおかしい」
「レプリカ共を喰らうように殺した男の台詞とは思えんな」
ラルゴの言葉にルークは顔を顰める。一度目を閉じ、真っ直ぐとラルゴを見据える。
「……そうだ。俺はレプリカの命を喰らって、被験者の世界を存続させる道を選んだんだっ!」
「よく言った。それでこそ倒しがいがあるというものだ。行くぞ!」
一斉に武器を手にし身構える。そして一番前にいたルークがラルゴとの間合いを一気に詰める。
「どうして、同じ道を進めないんだ!――瞬迅剣っ!」
「言っただろう。この世界は腐っていると」
ルークの技を大鎌で受け止め弾き飛ばす。それと入れ違いにガイが飛び出す。
「確かに腐ってるだろうけど、まだ捨てたもんじゃない筈だ!――月華斬光閃っ!」
ガイの素早い斬りつけにさすがのラルゴも数歩下がる。少しばかり吹き飛ばされたかと思ったが、勢いを殺すために自ら下がったようだ。
「無理だ。すでに修正できぬほど、世界は預言で汚れている――烈火衝閃っ!」
「くっ!」
この体格から繰り出される技は重く、逆にガイが吹き飛ばされる。近くにいたルークも巻き込まれ、小さく呻いて表情を歪めた。
「命を照らす光よ。ここに来たれ――ハートレスサークルっ!」
「サンキュー、ティア!」
すかさずティアが二人に治癒術を掛ける。これが六神将の本当の実力。
「紅蓮の炎よ!我が前に立ちはだかりし者に、煉獄の業火を!」
杖を振り、地面へと打ち付ければ炎はラルゴを包み込むように燃えさかる。これなら避けられないはず。
「ちっ、導きの標か……だがっ!」
炎をものともせずラルゴは大鎌を振り回し、炎を消す。そして再び大鎌を構え直し私へと向き直る。