53話 今、ここから始めよう
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「イオン様!?」
最下層へと辿り着くと、そこにはモースとリグレットにラルゴ、シンク……そしてイオンそっくりの少年がいた。その少年を見てアニスがここにはいない彼の名を口にする。
「レプリカ!何故ここに来た!」
ラルゴと対峙しているアッシュが肩越しにこちらを見る。
「くっ!」
「アッシュ!!ラルゴ!!」
刃を交える二人の名をナタリアが叫ぶ。その時、眩い光と衝撃が部屋一面を走る。皆が体勢を崩し、私もよろけて数歩後ろに下がる。
「……ようやく形を保てるようになったか」
光によって目を庇っていたためすぐに姿を確認できなかった。しかし忘れるはずのない声をルークが目を見張る。
「おお!ヴァン!今までの命令違反は水に流してやろう。さあ、ひゃははっ、早く第七譜石を私に!」
「……これが地核に沈められていた第七譜石の欠片だ」
異形化し精神汚染されたモースは、ヴァンが差し出した譜石の欠片を奪い取る。
「ごれで……ごれでようやぐ第七譜石の預言を知ることがでぎる……ひゃはははははっ!!」
歓喜の声を上げるモースはイオン似の少年とシンクと共に部屋から出ていった。待ちなさいと後を追おうとしたティアの足下に数発の銃弾が撃ち込まれた。追いかけるならば撃つと言わんばかりに譜銃を構えている。
「師匠……」
複雑な表情のルークが前へと進み出る。そこでようやくルークへと振り返るヴァン。
「私を倒すとは……レプリカとはいえ、見事であった」
「兄さん……!ローレライは……」
小さく笑みを浮かべるヴァン。そんなヴァンにティアも前へと出る。
「レィ ヴァ ネゥ クロア トゥエ レィ レィ」
「それは……ユリアの譜歌……」
ユリアの譜歌を口にするヴァンにティアが目を見開く。ローレライの事を訊ねたのに譜歌を口にしたことに少し驚きを見せる。