52話 暗雲を晴らすが為に
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「どうだったの?」
宿に戻ってきたルークに真っ先に訊ねたのはティア。
「う、うん。ちょっと血中音素が減ってるけど平気だって」
聞かれることはわかっていたけど、やはり動揺しているのか少しどもりながら答える。
「そうかぁっ!よかったな!」
「ルークってしぶとーい!」
「安心しましたわ」
ルークの言葉に私とジェイド以外が安堵の息を吐き笑みを浮かべる。大したことはない、と言うのが一番でたぶんルークの様子のおかしさには気付いてないのだろう。
「……まあ、とりあえずは安心ですね。ただ疲れたでしょう。瘴気に関する報告もかねて、バチカルへ行って公爵家のお屋敷で休みなさい。いいですね、ルーク」
ジェイドの言葉にティアやナタリアも賛成する。会議を終えてダアトから戻って来てるだろう。それにローレライの解放という仕事も残っているからと言われてしまっては嫌だとは言えず、ルークはわかったと頷く。
「……ルーク」
「悪い子ですねぇ。また嘘を吐いて」
アルビオールへと向かうためにみんなは宿から出て行く。ルークも出ようとしたところに私とジェイドが近づく。
「……あなたの嘘に乗せられておきます。でも無理は禁物ですよ」
「ごめんね……何もしてあげられなくて」
仕方ないと言ったジェイド。私はそっとルークに抱きつく。それに驚いてルークはジェイドを見たけど彼が苦笑したのを見てルークは私の頭に手を置いた。
「……ジェイドには隠し事はできないな。真咲も、気にすんな」
ジェイドにつられるかのように苦笑するルーク。
「あなたが下手なんですよ。一つ忠告しておきます。今のあなたは音素の乖離が早まっている筈です。これ以上、むやみに力を使わないで下さい」
「……うん。ありがとう。ジェイド、真咲」
この話をミュウが聞いている。けどそれは教えず、私はジェイドたちとともに先に行ったガイたちを追った。