52話 暗雲を晴らすが為に
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「だ、駄目か……」
ルークを中心に広がる超振動。そして彼を囲むように立つレプリカたちもルーク同様に光り出す。が、体の一部だけが光を放ったルークは前へのめりに倒れる。
「おかしい……集まりかけた第七音素が拡散していきます。このままでは瘴気は消えない!……真咲?」
アッシュを止めていたジェイドの手を外す。ルークに気を取られたいたからその手はあっさりと外れ、体を解放されたアッシュと捕まえていたジェイドは私を見て驚きを露わにする。
「……宝珠か!宝珠の拡散能力が邪魔してやがるんだ。くそ!あの馬鹿が宝珠を持っていることに気付いていなかっただけか!」
けどすぐに我を取り戻したアッシュはルークを見て舌打ちした。そしてルークの側へと駆け寄る。
「文句は聞きませんよ?」
ジッと視線だけを向けるジェイドに彼だけに聞こえるように言う。言いたいことはわかるけど私から言うわけにはいかない。それに、これはこうでもしないとルークもアッシュも気付かないだろうし。特にルークに、すでに持ってるよと言っても具現化できなくちゃ意味がない。だから敢えてこの手段を選んだ。
「どこまでも手のかかるレプリカだっ!」
「アッシュ!?」
ルークの隣に立ったアッシュは背中合わせになり剣に手を置く。
「……心配するな。心中する気はない。おまえの超振動に少し力を貸してやるだけだ。おまえは一人で消えろ!」
超振動を発生させたアッシュの体も光り始める。
「……ありがとう……アッシュ……」
ルークは目を閉じ力を使うことに集中する。二人の超振動の力が増していく。塔の上にまるで雲のように集まる瘴気。みんなはその様子を目を見開いてみている。そして集まったその瘴気が爆発し、空を覆っていた瘴気は消え青空が姿を現した。