52話 暗雲を晴らすが為に
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「放せっ!」
「駄目だ!おまえを死なせる訳には行かない!」
ルークはアッシュへとつかみかかり剣を奪おうとする。アッシュは奪われないように抵抗するがルークは彼から剣を奪い取る。
「……これは?剣が反応している。宝珠がどこかに……?」
剣が光り、それにアッシュの気が取られる。ルークはその隙を逃さず、剣へと視線を向けているアッシュを蹴り飛ばす。吹き飛んだアッシュは私とジェイドの前に倒れた。
「放せっ!」
「私はルークの意見に賛成です……残すならレプリカより被験者だ」
立ち上がりアッシュはルークの元へと掛けだそうとするがジェイドがそれを阻止する。何度も放せ!と身じろぎするがジェイドは離すことはない。
「アッシュ……まだ、早い……」
「真咲?」
ルークを真っ直ぐに見据える。私の言葉が気になったのか私の名を呼ぶが私はそれ以上は答えない。
「ルーク!やめて!」
頭を抱えて悲鳴のような叫びをあげるティア。止めないと言っても、やはり命を失うと思えばそう簡単には割り切れない。知っている私だってこうして目の前にするとこの光景からその目を反らしたくなる。
「……みんな。俺に命を下さい。俺も……俺も消えるからっ!」
レプリカたちへ掛けた言葉を聞いてたまらなくなったのかティアが飛び出す。ルークが来るなっ!と叫ぶと、ガイが無言でティアを止める。
「……ガイ……ありがとう……」
自分の意志を汲んでくれたガイに礼を述べて、ルークは剣を床へと突き立て超振動を発生させる。
「……馬鹿野郎が」
ガイだって本当は止めたい。でもそれがルークが決めたことならば、そう思うことで己を押さえているのだろう。
「……ごめんね」
こればかりは私には何も出来ない。第七音素士でないことが今までで一番悔しい。わかっているのに何もしてあげられない。だからこんな陳腐な言葉しか出てこない。