50話 時に残酷な願い
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「待ってたでゲスよ」
アッシュを追って塔から出ると待っていたのは漆黒の翼だった。
「俺たちはこれからアッシュの旦那をダアトへ運ぶでゲスよ」
「俺たちじゃ旦那は止められねぇ。なんとか説得してくれよ」
ウルシーとヨークの二人は肩を落としながら、私たちに懇願する。そこにノワールが置いてくよ!と二人に声を掛けると、そのままここから去っていった。
「ダアトか……とにかく追いかけて、あいつを説得してみるしかないな。瘴気を消したって、俺たちはローレライを解放しなくちゃならない。それには被験者であるアッシュの力が必要だと思うんだ」
漆黒の翼が去っていった方を見つめたままそう言うルークをジェイドがじっと見つめる。複雑そうな表情で。
「……ルーク。あなたは本気でそう思っていますか?」
「え?ああ、もちろん」
少しだけ声音を低くしたジェイドに気づかなかったのか、ルークは普通に返事をする。
「大佐?何か気になることでも?」
「……いえ。なんでもありません」
ティアはさすがに気になったのかすぐにそう問うがジェイドはなんでもないと返すだけだった。
「……ジェイドさん」
「大丈夫ですよ」
彼の側に寄って声を掛けたけど、ジェイドは一人先にアルビオールへと行ってしまった。
救いとは何か
願っても手には入らない
ただ願うだけなのに
それの何が、いけないのか…