50話 時に残酷な願い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「アッシュは瘴気を消すために、レプリカたちと心中するつもりなんだよ。今、仲間がアッシュを追いかけてる。坊やたちもアッシュを捜して止めてくれ。馬鹿なことはおよしってね」
心配を露わにするノワールに頷き、私たちもアッシュを追って上へと向かうために昇降機の前へまで行く。けどその昇降機は無情にも私たちが乗る前に扉が閉まる上へと行ってしまった。
「あう~。閉まっちゃったよー」
「まずいですね。他に上に行く方法は……」
辺りを見回す。時間もあまり掛けるのもなんだからと、未だルークの隣に立つ私はジッとノワールが下りてきた階段を見る。それにルークもすぐに気付く。
「……あれって階段だよな。なぁ、行けるところまで階段で追いかけねぇか?」
階段を指さしそう提案する。するとガイが怪訝そうな表情を浮かべる。
「おいおい、正気か。この塔、相当な高さだぞ?」
「ええ。だけど、ここで待ってても仕方ないわ」
呆れるガイにティアも頷きはするものの、それしか方法はないとルークの案に乗る。
「そうですわ。それにもしかしたら上にも昇降機の乗り込み口があるかもしれませんし」
「……わかったよ。女性陣にそういわれたら、こっちも文句はいってられないからな」
少しでも早く上へと向かいたいナタリアもそれに同意する。ティアとナタリアにまで賛同されては反対は出来ないと肩を竦める。
「年寄りにはキツいですねぇ」
「そこまで年じゃないと思うけど……」
「それより、軍人だろ、あんた……」
相変わらずわざとらしい言い回しのジェイド。年寄りと言うにはまだ若すぎると思うけど。火山で汗一つ掻かないような人が階段くらい何てことないって思う。それにここにいる誰よりも軍人歴が長いんだし。というかティアやアニスが生まれるより前から軍人なはずだし。