50話 時に残酷な願い
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「あいつに頼まれるまま成功の可能性を計算したが……」
「結果を聞くまでもありません。まず第七音素が足りない。ローレライが眠っている今、プラネットストームが活性化しても絶対量が少なすぎます。それに、もし足りていたとしても……」
そこで一度言葉を区切り黙り込む。はぁと息を吐きながら少し俯いていたスピノザが顔を上げる。
「人間の体力が持たない。音素の結合が解けて、乖離し……死ぬ」
スピノザの残酷とも言える言葉にナタリアが口元を手で押さえる。アッシュはそれを知っていてと呟くと、スピノザは止めたがやると言って聞かなかったと首を振った。
「だけど第七音譜術士一万人の命ってのは、どうするつもりなんだよ」
実際にやるといっても問題はある。一番の問題は第七音譜術士が一万人必要だという事。けどそれを彼があっさりと答える。
「レプリカでしょう……レプリカは原子の結合に第七音素だけが使われている」
彼らの命を使えば、第七音譜術士の代わりにはなるでしょうね。彼は増幅器となるローレライの剣を持っていますし。とジェイドが考え込むような仕草で答える。
「あいつ!レプリカたちと心中するつもりなのか!」
「おいおい。さんざん死ぬ気はないって言っておきながら、何を考えてやがるんだ!」
ルークとガイの怒声が響く。ナタリアも彼を止めてと懇願し、ルークもそれに頷く。だがアッシュどこにいるのかとアニスが口にするとティアがレムの島だと答えた。
「レムの島はどこにあるんだ?」
「キュビ半島ね。元々魔界にあった陸地なの。南ルグニカ大陸の突端と繋がっている筈よ」
「よし、アッシュを追いかける!」
スピノザと別れてアルビオールへと乗る。すぐにノエルに次の行き先を伝える。ルークとナタリアは落ち着かないのか、運転席のノエルの側から離れない。