50話 時に残酷な願い
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「喜んで下さいませ。プラネットストームを止める方向で合意しましたわ」
「こちらもです。実際の協議はダアトで行われます。我々も行きましょう。陛下たちはすでに向かわれました」
次の日の朝、ほぼ同時にナタリアとジェイドがファブレ公爵家へとやってきた。進むべき道のために両国とも決断したのだ。
「まあ俺たちはアルビオールだから、追い越しちまうかもしれないけどな」
「……そうだな」
今朝出発したのならダアトに着くのに数日を要するだろう。アルビオールなら数時間といったところか。けど、ルークの様子のおかしさに気付いたジェイドがこちらを見てくる。
「何かありましたか?」
「まあ、あとでわかりますよ」
言ってもいいんだろうけど、どのみちすぐにわかるのだからいいだろう。ガイはいつも通りだけど、ルークはまだ考えるんだろうけど。
「おお、すれ違わずにすんだか!」
ともかく、外に止めてあるアルビオールのもとに行くために街の入り口へと向かうと、外から人が歩いてくる。私たちに声を掛けたのはベルケンドにいるはずのスピノザだった。
「どうしたんだ?こんなところまで……」
わざわざバチカルまで来るとは、と首を傾げる。
「うむ。アッシュに瘴気の中和を託したのか?」
「なんです、それは」
話が見えないジェイドが訝しげな表情を浮かべる。瘴気の中和と聞いて、ルークとガイがピクッと反応する。
「少し前にアッシュがきて、超振動による瘴気中和の方法を訊ねてきた」
「アッシュが!?どうしてですの!」
瘴気の中和を超振動で行う。そう聞き、ナタリアが声を上げる。ルークを含む全員、驚きを露わにする。ルークは、あいつ……何を考えてるんだ。と呟く。顔色が昨日と同じように悪くなるのがわかる。