50話 時に残酷な願い
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「剣と宝珠は反応しあうそうだわ。見つけられない筈はないと思うけど……」
「宝珠がみつからなけりゃ、師匠たちの思うつぼなんだよな」
考え込むように口元に手を置くティア。見つからない理由を考えてるのかもしれないけど。ルークも自分が受け取れなかったショックからか、声のトーンを落とし俯く。
「ちっ。八方塞がりか……瘴気のせいで、街の奴らも新生ローレライ教団よりだしな……」
先程の城の前での騒動があったからか、ティアもアニスもガイも眉根を寄せる。ルークにいたっては、瘴気か……と呟き視線を外す。何を思い出しているのかわかってしまう私としてはかなり複雑だ。私がイオンの代わりに詠んだ……ううん、口にした預言を思い出してるのだろう。
「アッシュ……超振動で瘴気を中和できるって言ったらどうする?」
突然ルークが口にした言葉にみんな一斉に彼を見る。私だけが表情を暗くしているだろう。
「……何を言っている?そんなこと出来る訳がないだろう」
「できるんだよ!ローレライの剣があれば!命と引き替えになるけど……」
鼻で笑うアッシュにルークが大声を上げる。ただ後半は小声になったけど。ベルケンドでジェイドに散々言われたというのに。それで諦めるような彼ではないとはわかっていたけど。後で少しだけお説教はしよう。
「ルーク、それはどういうこと?」
「そんなの初めて聞くよぅ」
二人は覚えてないのだろう。証拠というわけじゃないけど、ガイだけは黙り込み、じっとルークを見ている。
「……それで?おまえが死んでくれるのか?」
「お……俺は……」
一度目を閉じ、ルークを睨むアッシュ。自重気味に笑うアッシュに対して、死……という言葉がルークに突き刺さったのか怯えたような表情を浮かべる。